ニッポンのごあいさつ絵葉書
明徳館でかなり使える、Usefulな本を発見。明治、大正、昭和の時代の様々なスタイルの絵葉書を集めた本。こいつは凄いぜ。とにかくありとあらゆるアイディアの宝庫。驚く程OLDかつ、驚く程の斬新さでもある。デジタル化というのはいかにも退化であるという事がまざまざとわかる。アナログとはとにかく自由さが違う。
- 作者: 林宏樹
- 出版社/メーカー: グラフィック社
- 発売日: 2003/12
- メディア: 単行本
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しかしつくづく、デジタルとは便利でもあるし、全ての没個性と、ありとあらゆる厄介の元でもある。功罪、ってやつだ。意味不明のエラーが唐突に起こると、気がそがれる事はなはだしい。いちいち再起動。3分待機。この3分で醒めてしまう。クールダウンも大切な場合もあるが、この不安定さに関してもっと何とか出来ないものかと考えて、リカバリかけて再インストールなんかして、原因を探し出したりなんかして、時間はどんどん過ぎ去ってしまう。実にバカバカしい話であるが、逃れがたい。作業環境の事ばかり考えて、膨大な時間を費やして来た。結論は、良い機材が無い、良いソフトが無い、そういう所に落ち着く。今のテクノロジーならば、小さい機材一台でもっとなんだって出来るはずさ。デジタルでありながら、アナログな感覚を持ち合わせた機材が。
明治大正昭和の絵葉書見て、アナログな自由ってものを、学ばないといけないね。つくづく自分の世代は、あらかじめ自由が失われてしまっている世代だと判る。そして時間の使い方が判らない。アナログな作業は時間がかかり、空間を使うはずだが、時間も空間も、今の時代よりも、ずっと裕福だったろう。空間はともかく、時間の裕福って何だ?そこが重要なのではなかろうか。先人達の知恵があるはずだろうが、時間についての話など、常に抽象論になりがちであっただろう、現代に伝えられなかった。とりあえず広々とした空間、そして雄大かつ身を襲われんばかりの大自然、それらは失われて来たものであり、裕福な時間の過ごし方というものとの関連がありそうだ。探りたい。