映画「かもめ食堂」

 昨日「かもめ食堂」なる映画を見に池袋メトロポリタン上階へと赴きました。仕事が終わった後夫婦合流、その後すぐチケットを購入したら整理番号が2番と3番だったので、あんまり見る人居ないのかねえと思ってたら、上映前には人だかりが出来ていたので、みんななんなんでしょうね。まずチケットを買うという習慣は無いんでしょうか。


 映画のチケットには、メトロポリタン上階の食堂で使えるささやかなサービスの効力があり、たいがいドリンク1杯無料なのですが、どうせなら1杯無料で頂きたいわけで、以前行った事があった「アジアンキッチン」という店で早めの夕食にしました。しかし驚く事にドリンク1杯無料の範囲には酒も含まれていて、600円とかするカクテルを無料でいただき、得した気分でした。また料理も安い、上手いで、この店はかなり穴場です。すばらしい。


 ただすばらしく無い事もあり、ナシゴレンや水を頼んだのに多分忘れられているような事態があり、多少焦りつつ映画館に戻りますと、上記のように人だかりでした。しかも女性ばかり。レディースデイなのですが、それにしても実に女性比率の高い場でありました。


 映画は、実に良いものでした。ベテラン個性派女優たちと、フィンランドの名も無き役者たちが醸し出す、純な雰囲気。何と言いますか、東京のような人口の多いアジアのポリスで日々を過ごしておりますと、まあ平たく言えばゴチャゴチャしてるわけで、そこにはあらゆる欲望やらなんやら渦巻いていて、表面上で突っぱねていても、奥底を害されるような感覚があるのですが、これは以前スウェーデンマークに行った時も感じたのですが、北欧のポリスというものは、アーバンな都市機能性と田舎のようなゆったりした感覚が共存していて、実にいい感じなわけで、そんな奥底からの純な心地良さで出来てる映画ですよこれは。退屈なムードが流れているのに、ちっとも退屈を感じない。出てくるもの全ておしゃれなのだが、そこに価値を見出そうとしない。そんな姿勢はまさしく北欧そのものではなかろうか。するってえと映画自体が北欧。これはみんなに見て欲しいなあ。

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