切手
- 出版社/メーカー: プチグラパブリッシング
- 発売日: 2005/03
- メディア: ペーパーバック
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切手、というもの。郵便局でアルバイトしてた時、よくスタンプ叩きをやっていたのだが、たまに昔の切手なんかを貼っているのがあり、その際はいちいち作業の手が止まったものだった。昔の切手は昔の色をしている。今は見ない色であり、私はこれを勝手に「廃色」と名付けた。そして廃色に魅せられた。色一つとってもこれである。その上デザインもが、である。そして日本の切手だけでもこれであるのだから、これが世界の切手、ときたらもう。色が、デザインが、国を、時代を、である。切手、恐ろしいですね。
この本を見て初めて知った国の名もあった。ガボンだのサンマリノだの。どんな国にも切手はある。そして何故か変な国(失礼?)の方が変な切手を出しがちであるという事もまた面白い。多分普段マイナーな国だけに、切手というものは世界の目にふれるものだから、目立たせたいのでしょう。
また、切手のデザインこそが、デザインの最もたるものではないだろうかと勝手に思う。四角くて、額縁(切取り線)があって、自由で、っていう。で、実際トップ・デザイナーが作ったものも多いし、やはり素晴らしいデザインが多い。でまた広告とか作品とかだとデザインに明確なニーズが求められたりするのだけれど、切手だともう切手っていう役割がそこにあるからデザイン自体は自由で、やはりデザインが斬新になって来たりもする。また大変都会的なデザインもあれば、大変土臭いデザイン(風景系、生物系等)もあったり、すごい作りこんだのもあれば、すごいアホみたいなのもあるという振り幅の広さ、がとにかく面白い。この本いくらでもシリーズ化してやれるんじゃないか。やってほしい。