オシャレ

オシャレなもの、だとか、アートだとかについての考察。
オシャレ空間というものは、色がキレイで、整然としていて、すっきりとしている。
しかし、そこに匂いだとかカオスだとか、人をくるむ空気がない。
まるで人を遠ざけるかのような、根本的な冷たさがある。
ホテルの部屋の居心地の悪さだとか。あえて悪さと言い切ろう。
無味無臭を求めれば求める程つまらなくなって行く感覚。
整然に憧れると同時に、雑然に恋い焦がれる気持ち。
温もり、匂い、眠気。
単純な様で、なかなか根源的な深いテーマでは無いだろうか?
なぜ人は、人工的な無味無臭なものと、自然的な有味有臭を求めるのか。
その折衷にこそ、真の心地よさというものがあるであろう。
単に整然としているだけのオシャレな感覚*1には、
雑然と汚れきったものに対する気持ちと同じ位の嫌悪感を催す。
正しく、平等な感覚だ。我ながら健康的で大変よろしいと思う。
単に整然としているだけの、空虚なオシャレ*2な表現に対して言いたい、
薄っぺらい!、、と。
色々色々色々感じなければ駄目なんだよ。

*1:己を覆い隠さんとしているかのようだ

*2:©安部公房