パンズ・ラビリンス

パンズ・ラビリンスという映画を見た。2007年秋くらいに公開されていたらしいが、秋田では今公開中である。
まず、この映画の構成は非常に良く出来ている。実に上手いと思う。
という事はラストシーンぐらいにならないと解らないのであるが、
それまでの違和感と、ラスト辺りでそれまでの違和感が全て必然の違和*1だったという納得感、ってのにとにかく圧倒される。
そして納得後、そこから全てを思い返して行くと、どのシーンも印象深いシーンばかり。
それだけでも単純に、いい映画だったなあ、って気持ちになるものだ。
しかしまあ考えると圧倒的に悲しく救いの無い上にグロテスクだったり残酷だったりなのであるが、
そこは絶妙なバランスで上手〜く成り立ってるというか、
お涙頂戴過ぎず、グロ過ぎず、押し付けがまし過ぎずしかし印象は深く刻む、みたいな、実に丁度良い湯加減なのだ*2
そしてものすごく単純に最小かつ最大の評価すべきポイントはと言うと、「斬新、かつわかりやすい」のだ。
有りそうで無い名作だと思う。自分の好きな映画との出会いって本当にいいものですね。

パンズ・ラビリンス 通常版 [DVD]

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*1:結局意味の無い砂時計の制限時間(砂の落ちる速度が速く見えるのも恐らく意図的)、大尉が入れない聖域に逃げ込んだ!良かった!とか思ったら後から普通に大尉が入って来たり、だとか色々と。

*2:でも女性や少年少女にはグロや残虐の刺激強いかも。PG-12だし。