Peter ivers

近頃オークションで出品するCDは、実家に置いてあるものから適当に売れそうなものをみつくろって、と言うか実に適当に一掴みといったニュアンスなのだが、その中にあったPeter iversという70年代ロサンゼルスのカルトシンガーのCDが3600円くらいで落札された事で、自分内スポットライトが彼に当たった。3600円?はあ、何年か前に初CD化して以来それっきりでプレミアついたのか、とか思って調べたら、現在新品で売っているのは1stアルバムのみ。え、1st!? てな具合で、前回の再発時には1stアルバムだけがCD化されなかったのであった。こりゃあ迂闊だったと思い、すぐさま注文して、無事手に入れる事が出来た。

ブルー・コミュニオンの騎士

ブルー・コミュニオンの騎士

昔、WINMXとかで、誰かがレコードから録ったこの1stアルバムの音源を何曲か聴いた事があったから、素晴らしさの片鱗はわかっていた。しかしこうしてしっかり全曲聴くと、しみじみ素晴らしい。色々歪んでいるのだが、その歪みっぷりが、あまりにいかしている、そんな感じ。よくサイケデリックな音楽なんて言うと、甘ったるかったり、ハードだったり。甘ったるいのも、ハードなのも、大人となった今は聴き辛い。だからと言って渋いのは20代なのでまだまだつまらない。一言で言うと、丁度良い。まあおそらく本当のサイケデリックな感覚ってのは、シラフ、平常、普通、そんな当たり前の言葉の先にあると、自分は思う。


まあとにかくPeter iversの音楽は本当に素晴らしいの一言。2ndに至っては、自分にとってこれを超える名盤があるのかどうか、疑わしい程の名盤である。ジャケットも含め。
ターミナル・ラヴ

ターミナル・ラヴ