赤れんが郷土館VS千秋美術館

秋田わか杉国体期間中に、スタンプラリーが行われている。無職夫婦としてはそりゃあやるしかないだろうという事で、スタンプのある赤れんが郷土館と千秋美術館にそれぞれ行って来たわけだが、赤れんが郷土館の意外な素晴らしさには感嘆させられ、千秋美術館のダメっぷりにはまったく失望させられた。そもそも赤れんが郷土館は国体期間中無料なのに、千秋美術館は普通に金をとるあたりからしてまずダメなのだが、常設展だけで300円もとられる。しかも展示室は一部屋。たったの一部屋に作品が十点ほど。それだけ。しかもその岡田謙三という作者は抽象画が多いので、一瞬で見終わる。そしてこの岡田謙三という人は秋田に何の縁もゆかりも無く、この美術館に作品を置いてある意味が感じられない。そして何より、さほどいい絵とも思えない。


それに大して赤れんが郷土館たるや普段からも250円で勝平得之記念館までが共通して観覧出来る(そして上記の通り今回は大会期間中という事で無料!)。そしてこの勝平得之という版画家はずっと秋田で創作活動を続けて全国、海外からの評価を得たという偉人な上に、その作品のほとんどが郷土の農作業などの1シーンを描いたもので、非情に感じさせられるものがある良い作品ばかり。また人間国宝の鍛金作家関谷四郎の記念室もある。こちらも秋田県が産んだ偉人だ。作品も素晴らしい。そして何より赤れんが郷土館は建築自体が素晴らしい。実際ここに入ったのは恐らく20年ぶりくらいだったが、こんなに素晴らしいものだったのだなとしみじみと思った。秋田市にとって重要だよここは。