大日本人

見ました。大日本人。タイトル通りというかなんというか、すごく日本な映画。カンヌで上映されているさまを想像すると、あらゆる誤解を取り除き、ストレートに「これが日本という国です」と、いい所も悪い所も含めて見せ付けられるような、胸をはれるかどうかはわからないが、間違いのないありのまま。伝統がありつつ、時代と共に廃れつつ、でも消えない残りカス。命は己の為だけのものでは無く、祖父から父から受け継ぎ子へ渡すもの、と警官は語るし、大佐藤も妻と子供に逃げられうらびれつつ、トラウマや誹謗中傷もありつつも、ちゃんと4代目である祖父の介護なんかしつつ嫌がる様子も微塵も無く己の役割に誇りを持ち続ける。そんなこんなでゆっっっくりとしたスタートから徐々に徐々に加速度が上がり、おおいい流れ、なんて思った所で・・・・


松本人志は当初既存の映画を壊そうと思っていたと語っているが、そんな考えは捨て去ってしまえば良かったのに。壊しどころが・・・。どうかしてるよ。ひねくれたのだろうか。まあとにかくそれまでが良かっただけに、実に残念だと思う。あのラストにはちょっと憤慨すらするなあ。大佐藤が「大日本人だよ!」って言う所の先、もう一度作って欲しいなあ。そこで途中で終わってるんだよ頭の中で。