SP-404

 SP-404を購入。とりあえず適当に使ってみての感想として、SP-404は良い、素晴らしい。何が良いかって、SP-303の不満点を見事に解消している所なわけです。まずSP-303で不満だったのは、内部に溜めておけるサンプル数。パッドと同数、って事は、スマートメディアのバンクに限ると、8x2の16個。たったの16個である。これではいちいち曲を変える毎に内部の入れ替えを余儀無くされるわけです。これがSP-404だと、大幅に増えて、コンパクトフラッシュ用バンクで12x8の96個。96個もあればもうやりたい放題というか、303の16個じゃあ、はっきり言って自分的にはまったく使えない。しかもSP-303では、サンプルをWAVEファイルにエクスポートできなかった。これがやる気をそいだものだった。SP-404ではその辺がしっかりと改善され、エクスポート可能となっております。


 そして何より1Gまでのコンパクトフラッシュ対応。1Gもあれば、これはもうサンプル時間を全く気にせず、ステレオでサンプリングし放題(ただしステレオだと同時発音数は考慮する必要はありますが)。つまりレコーダーとしての使用にも十分に堪えうるわけです。そして編集作業も、レコーダーのようにポイントをチマチマと設定してコピーペーストとかするよりも、適当なフレーズを適当に溜め込んでおいて、シーケンサーに合わせてリアルタイムでプレイしてリサンプリングする方が、自分にとってはよっぽど健康的です。その際リアルタイムにエフェクトなんかもかけられるわけで。こういう事がSP-303では出来そうで、しかし色々と*1足りなくて、出来なかったのです。SP-303は過渡期の失敗作と言い切っても良いと自分は思います。


 あと音質はあまり期待していなかったのですが、機材本体からの音なのかSP-404のサンプリングされた音なのかが解らなくなる感じがありました。つまり機材本体からSP-404に入れてオーディオスルーさせて聴く音と、サンプリングされた音に、差が無い感じです。これはちょっとこの手の機材としては今までには無かった感覚です。24bitとか言っても値段が値段だし大した事無いだろうなと思っていただけに、これはちょっと嬉しい誤算でした。


 つまりSP-404はSP-303の弱点を見事に克服して、安価ながら見事に使えるマシンに仕上がっているわけです。あと本体の質感も、SP-303はプラスティックな感じで弱っちい感じでしたが、SP-404はメタリックで頑丈そうな感じになっている点が良いです。ルックス的には、まあ良くも悪くもない感じですが、中身が良ければ、見た目も気に入るようになるってものではないでしょうか、機材でも人間でも。


SP-404
SP-404

*1:具体的には、フレーズを溜めておけない、ステレオサンプリングしまくると時間が足りない、WAV吐きが出来ないので別途AD変換の方法を考慮する必要がある、等々。